SUS303とはオーステナイト系ステンレスの中で快削ステンレス鋼と分類される切削用途に使用されるステンレス鋼です。
SUS304にP(リン)とSi(硫黄)を添加し切削性と耐焼付性を高めています。
ただし、P(リン)とSi(硫黄)を添加することで溶接性を害すことから、溶接が必要な製品には適していません。
マルテンサイト系快削ステンレスのSUS416と比べると耐食性は高いので使用環境によって使い分ける必要があります。
快削ステンレス鋼であるSUS303は切削加工を行うことが前提となっているため旋盤加工用の棒材やフライス加工用の厚板や平角棒が流通しています。大気中で使用し、溶接が不要である機械部品であればSUS303を使用することで切削コストが下がる可能性があります。
丸棒はh7 or g6公差のセンタレス材、h9公差の引抜材とコンバインド材、プラス公差のピーリング材を取り扱っています。